【東京/大人の絵画教室】生徒作品

query_builder 2022/12/11
ブログ
水彩画

画像は生徒さんがご自宅で描かれた作品です。
またまた急成長を見せています!

9/18〜19のブログでも花を描いています。
https://tokyo-kaiga.com/blog/20220918-1428/

https://tokyo-kaiga.com/blog/20220919-1432/
↑こちらでも応用、実験の要素たっぷりのよく考えられた絵になっていますが、更に反省点が生かされた作風が今回登場しました。



【にじみ】下に敷いた水、色水が乾かないうちに、滲ませる
【かさね】下に敷いた色水を乾かしてから、重ねる

この透明水彩自慢のにじみ技法と、重ねによるセロファン効果を存分に活かしています。

また、本作のにじみに関しては、真水から淡い色水を滲ませて、さらに濃い色水を滲ませています。慣れていないと2段階のにじみはできません。もたついているとベースが乾きだしてしまうためです。
相当練習を重ねてきたに違いありません。



【しみ】下に敷いた水、色水が半乾きのうちに、たらし込む

これも水彩技法の一つで、絵の具の粒子が外側へ流れてぼやける滲みに対し、シミは、外側が乾きだし、粒子の流れが止められてギザギザの輪郭が生まれます。

ベースの濃度、筆に含ませた色水の濃度、そしてタイミングが重要ですが、こちらも慣れてきたようで、躊躇なく一回で決めています。



【手数】淡彩画は3回以下のタッチで終わらせる
【筆使い】淡彩画は何度もいじらずに、一発で決める

同じ箇所を4回以上重ねると画面が汚れたりくどくなります。
筆使いも同様です。
やや迷いながら恐々と描いているようにも見えてしまいます。

本作にはそのマイナス要素がありません。

この作品の画面から、12/3のブログhttps://tokyo-kaiga.com/blog/20221203-1809/で紹介した練習方法を参考に仕上げていることがよく伝わります。



【マスキング】画用紙の白を残す液体。乾燥後はゴム状の防水効果

ベースよりも白く、明るく塗り残すことが困難な箇所に、マスキングインク液という画材が活躍します。

あらかじめ筆でマスキングしておき、乾燥後に背景から描き進めます。
マスキングは主に小さな図形や細い図形などに用いますが、例外もあります。
本作は、背景にも大きなタッチを残したいという考えも含め、花はすべてマスキングしています。

背景着彩後、マスキングを剥がしてから花を着彩します。
背景も花も、大中小のタッチがリズミカルにつながっていますね。


【主役】漠然と見せるのではなく、主役を作る

例外もありますが、同じ性質のものが並んだモチーフなどはとくに、主役(拠点)を作るのが絵の世界です。

本作は、中央左の花を主役にしています。
コントラストを強くするために他の花よりも濃く、背景も暗くしています。

「どこから見始めたらよいのかな?」と思わせないように主役をはっきりとさせて、その拠点から画面の隅々まで見てもらえるような導線を作っています。
図形、色、明暗の大〜小、粗〜密を配した心地よいリズムです。


【同系色】隣り合う色同士(例→ 黄⇔黄緑⇔緑⇔緑青⇔青)
【補色】反対の性格の色(例→ 黄⇔紫、橙⇔青、赤⇔緑)

背景のブルー、ブルーグリーン、グリーン、イエローグリーンをそれぞれ隣接させて、イエローグリーンの補色のピンクへと連絡を作っています。
かなり考えられた配色です。偶然でこのような色の響き合いは作れません。



・にじみ
・かさね
・しみ
・3回以下の手数
・長い線も含めたタッチ
・マスキング
・主役と脇役
・同系色と補色


8つの授業が組み立てられるほどの、高級中華店の八宝菜のような、内容の凝縮された豪華な作品です。

講師作品ではないか?と思わせるくらい完璧です。
平賀美術倶楽部卒業の域ですが、、寂しくなるから卒業しないでください😆




平賀太朗

〔東京の絵画教室/平賀美術倶楽部:水彩画、油彩画、アクリル画、パステル画、デッサン、その他様々な特殊技法が学べます。入会金無し。初日から手ぶらでOK。初心者のかたから経験者のかたまでお気軽にお問い合わせください。〕

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