『絵の先生』って、何を教えてくれる人だと思いますか?
皆様、こんばんは。平賀美術倶楽部の平賀です。
今回は私が大切にしている、講師の「目線」をお伝えします。
◎「基礎」という土台🏗🏠
新しく絵を始めようとされる方から、よくこんなお話を伺います。 「昔、学校の美術の時間に『好きに描きなさい』って言われて、どう描けばいいか分からなくて苦手になっちゃったんです」と。
これって、実は当然のことなんです。
なぜなら、私たちはこれまでに「正しい描き方」を教わったことがないからです。
これまでの美術教育の多くは、目の前にあるものを「好きに描きなさい」というスタイルでした。そして、出来上がった作品を先生や審査員が評価します。 しかし、肝心な自分自身が、たとえ賞をもらったとしても「どこが良いのか分からない」……これでは、自分の絵を心から楽しむことはできませんよね。
これを建築にたとえるなら、土台の据え方も、骨組みの組み方も、道具や建材の使い方も、図面の引き方すら知らないのに「さあ、好きな建物を建てなさい」と言われているのと同じなのですから。
だからこそ、まずは鉛筆の削りかたや持ち方、線の引き方、形の捉え方、構図といった「土台と骨組み(基礎知識)」からじっくり丁寧に伝えることが大事です。
基礎という土台があって、はじめて、私たちは「自分の好きな家」を建てることができるのです。
そして、私がそれ以上に大切にしている「講師の役割」があります。
それは、「先生の絵のコピーを作らないこと」です。
◎「名選手、必ずしも名監督にあらず」を自戒する🎨
「有名な憧れの先生の画風を真似てみたい」という要求にしっかりと応える教室は素晴らしいのですが、既存の絵画教室の中には、先生が自分の得意な画風(ひとつの表現)しか教えられないために、生徒さん全員が先生と同じような絵になってしまうケースが少なくありません。
「自分は描けるけれど、教え方が分からない」「自分の得意な画風しか教えられない」「なんとなく良い、悪いと感覚(センス)だけで伝えてしまう」……これらは指導者として避けるべき姿です。
参考作品は、ありとあらゆる表現方法や様々な画材の紹介で開花のきっかけとなるお手伝いを行い、添削時の加筆は、必ず「作者の持ち味」を最大限に活かした形をとることが重要です。
◎「優れた要素」はすべて理論的に説明が可能である🖼
古今東西の名画には、必ず根底に流れる共通の優れた要素があります。これらはすべて、感性だけでなく論理的に説明ができるものです。
* 大〜小の図形の組み合わせ(同じ大きさを並べない)
* 粗〜密の関係(等間隔を作らない)
* 明〜暗のリズム(各明暗の大小粗密)
* 色のリズム(各色の大小粗密)
* 配色の響きあい(色相環の輝同系色や補色)
* 主役と脇役の配置(構図)
* 線、タッチ、図形、トーン、色などの統一
(曲線や直線、個性の筆使い、丸三角四角、明暗や支配色の心の色)
細かくはまだまだ多くありますが、これらの正しい知識をしっかりとお伝えした上で、私たち講師がすべきことはひとつ。
生徒の皆様が、ご本人すら気づかずに持っている「個々の宝物(あなたらしさ)」を見つけ、一緒に大切に育てていくこと。
「なんとなく良い・悪い」で評価するのではなく、その人の持ち味を最大限に活かすためのアドバイスができること。それが、「理想の先生の姿」なのではないでしょうか。
私も一人ひとりの感性がキラリと輝く瞬間を、もっともっとたくさんの笑顔と一緒に増やしていけるよう頑張ります。
「せめてスケッチくらいは……」と思っているそこのあなた。 ぜひ、あなたの「宝物」を一緒に探しにきませんか?
教室でお待ちしております。
平賀美術倶楽部 平賀太朗
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