河津桜と菜の花
春ですね、皆さん。私のアトリエがある町も桜と菜の花が美しく競演し始め、しばしば観光客で賑わっています。自然が創り出す色のハーモニーに心奪われる季節です。
さて、今回のブログでは、教室の生徒さんが撮影した旅先の写真を元にした課題に取り組んでみました。テーマは『絵づくり(主役の作り方)』と『相性の良い色を隣接させる』という二つのポイント↓
『絵づくり』
絵全体の主役をどう設定するかが焦点です。桜を主役にするなら、その面積を広く取れば。逆に菜の花を際立たせるなら、それを増やす。観る人に「ここを観て欲しい」と伝わるように意図を明確にするのが大事なのです。
『相性の良い色を隣接させる』
誰しも絵の具や色鉛筆の一式を購入した経験があると思いますが、このセットの色の並びには理由があります。
隣同士の色は相性が良く、お互いに色が輝く、輝同系色であることを伝えています。
また、補色(反対色)は、色相環※1)で正反対に位置する関係の色の組合せですが、こちらも相性の良い関係です。
これらを駆使してようやく絵になるのです。
※1)色相環=虹のような並びの、上記の同系色を環状(輪状)に配置したもの
↑着想段階のテキストです。スキャンではなく撮影なので暗くてすみません^^;
画面左側は主役の見せ方の違い、右側は色の相性の確認です。
※↑生徒さん撮影
↑この写真を頼りにノーヒントで描いていただくと、おそらく、桜も菜の花も贅沢をして、興奮気味に両方の花がボリューミーな作風になると思います。どちらの花も美しく思えるからですが、「劇場で何人も主役のいる舞台は観づらい」と常々言っているように、絵も主役は一つです。
トップ画面の絵は桜を主役にしています。
桜の面積を広げて菜の花を減らしました。横構図にして対岸にも桜を植えています。
被写体の右側が窮屈に感じたため、フレームアウトしている右側は想像できる範囲で描き足しています。
最も手前にある桜を、左からだけでなく少し上から垂らせばよかったと反省しています。
菜の花が主役です。
菜の花の面積を広げて桜を減らしました。
並木の桜も減らしています。
土手や対岸の茂みにも菜の花を増やしています。
様々な表現を知っていただきたい為、鉛筆の線も色のタッチもトップ画像の絵よりもやや省略気味(イラスト的)に仕上げました。
どちらの絵も遠近感を生み出す要素の、「遠くは淡く近くは濃く」「遠くは青く、近くは青みが少ない(無い)」を守っています。
スキャン画像ですので淡い色は消えてしまいます。すみません^^;
桜は人気のあるモチーフなので、今後もテーマを増やして桜の教材を作り続けようと思います。
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