【東京/大人の絵画教室】生徒作品

query_builder 2022/11/27
ブログ
柘榴の描き方

引き続き生徒さんの作品ブログです。

本作のように、余白のある透明水彩をずっと描き続けている生徒さんです。

小学館アカデミー時代に私のクラスへ編入していただいた時からのお付き合いで、初めて見せていただいた水彩には弱点が多くありましたが、短期間でここまで成長したことに感動を与えられました。 

ここ最近はとくに、毎月の成長を感じますが、今までの指導で、注意点、改善点を伝え、そこで学んだことをしっかり復習していることが作品に表れています。
これまでの知識を大切にしながら、諦めずに描き続けたことで波に乗ることができました☺️




やや迷いながら恐々と引いていた線も修正してきました。
例えば葉の輪郭は主に二つの曲線を用います。今までは一つの曲線の中でも短く繋ぎ合わせるような線でしたが、一発で決めることが可能になりました。

実物ではないので画像では分かりづらいですが、わかりやすい箇所として木の幹を見てみましょう。
太〜細、濃〜淡、粗〜密を駆使しながら迷いなく引かれています☺️



透明水彩は、習い始めてから暫くは、ごく淡くすることが苦手なかたが多いのですが、本作の生徒さんはそれが最初からできていたので、『これは武器だ!』と思いました。ただし、絵が眠くなってしまう事もしばしばありますので、「もう1段階濃くする着彩をしばらく続けましょう」というアドバイスで、今では絵から見せたいものの声が聞こえるようになりました。

もっと濃くしてもよいのですが、こちらの生徒さんの持ち味は『淡』です。
私はよく「〇〇の3段階」と言っていますが、濃淡も、淡い支配の中に3段階があれば絵になります。
逆に、『濃』が持ち味であれば、画面支配が濃い状態でも3段階があればよいということになります。

本作は、水分をたっぷり含ませた透明水彩です。瑞々しい作品になりましたね☺️


筆使い

絵の表現方法には他にもアクリル画や油彩画などがありますが、透明水彩画は最も難しい表現方法です。
一度乾いてしまったら簡単に修正できません。
濃度の水加減も、料理のように慣れるまでに、回数、時間がかかります。

濃度が合わせられなかったり、色を置く場所に迷うということは、誰もが通る難所ですが、作者は手応えを感じてきているのではないでしょうか。

まだ若干、主役のざくろの周囲に迷いが感じられますが、余白を設けるスケッチ画的表現はとくに、主役やその周囲は誰でも手数が多くはなります。
本作は、その周囲各所に1回だけ色を重ねる手数を減らせばさらに良くなります。

先日教室で、手数を減らす練習方法を実演指導しましたので、こちらも修正してくると信じています。
※この練習方法については12月にブログで説明します。



あともう一歩は、すぐ目の前にありますね☺️


絵づくり

絵づくりは以前から行っていましたが、やはりレベルが上がりました。

ご自身で撮影されたモチーフ写真のざくろは、すべて実が閉じていました。
『主役を確立させたい』『単調にしたくない』という考えで、実の開いた他の場所のざくろを撮影して置き換えています。





よく質問もしてくれる生徒さんです。

生徒さん→「この写真では奥に建物がありますが、描き方を聞いてからと思ってまだ描いていませんが、どうすればよいでしょうか?」

私→「自然物の曲線で構成されている画面に、この写真のような人工物の直線は邪魔になります。無背景で、遠景色であるブルー系を置きましょう。」


草木を加筆するアイデアもありますが、画面がうるさくなるのでこちらの完成作品が正解です💯




平賀太朗

〔東京の絵画教室/平賀美術倶楽部:水彩画、油彩画、アクリル画、パステル画、デッサン、その他様々な特殊技法が学べます。入会金無し。初日から手ぶらでOK。初心者のかたから経験者のかたまでお気軽にお問い合わせください。〕

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