【東京/大人の絵画教室】生徒作品

query_builder 2022/10/25
ブログ
アルプス

こちらの作品は、生徒さんがご自宅と教室で描かれたものです。
油彩作品で、サイズはF6(410×318㎜)のキャンバスです。

雪山や硬質な建物のある風景ですが、不思議と癒しの温かみがありませんか?


以前、本作とは別の作品の途中経過を見たときに、下の色を残しながら少しずつ塗り重ねていくタッチに、『スカンブリング技法』との相性が良いのではないかと考え、描き方を具体的に指導しました。
1枚では技法を完全に会得できませんので3枚以上描く必要があります。
本作が2枚目の作品です。

『スカンブリング技法』とは、不透明色の絵具を薄塗りする擦りぼかし技法です。
油彩画の技法から始まりましたが、アクリル画にも使用できます。
スカンブリング作品の特徴は以下です↓

・下層と上層が混色されているような効果
・タッチの明瞭→曖昧=緊張→弛緩による穏和


寒色を使用しても、ブランケットのような温かみが生まれます



描き方は、硬めの筆に絵の具を少量なじませて、下層の色を少し透かして見えるように画面を擦ります。
凹凸のあるキャンバスが描きやすいです。
下層の色を上手く残せない場合は、絵の具を含ませた筆を布で拭うと成功します。



下層の色を覗かせるので、上層の色との相性を考えなければなりません。
モチーフ(写真)は青みが支配しているので、地色はブルーを使用した『グリザイユ』からスタートしています。


『グリザイユ(Grisaille)』はフランス語の『グリ(gris)』から派生した言葉で、「グレー」を意味することから無彩色の陰影の調子だけで仕上げた絵の総称です。
例として、モチーフ写真と私の油彩作品を載せます↓

静物
果物の描き方

↑授業用(油絵コース)の参考作品です。
このモノクロ状態から固有色を重ねていきます。
こちらも近々にスカンブリング技法を使用してみようかと思っていますので、完成次第ブログで紹介します。


本作の作者の1枚目はレッドのグリザイユ(グリーンが多い風景でしたので試みとして補色を使用)、2枚目はブルー(同系色)です。
3枚目のグリザイユはどの色で実験するのか楽しみです☺️





平賀太朗

〔東京の絵画教室/平賀美術倶楽部:水彩画、油彩画、アクリル画、パステル画、デッサン、その他様々な特殊技法が学べます。入会金無し。初日から手ぶらでOK。初心者のかたから経験者のかたまでお気軽にお問い合わせください。〕

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