【デッサンのコツ】ワインボトルを描く――「1:4+αの箱」と挫折しない楕円・トーンの捉え方

query_builder 2022/10/24
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白ワイン

皆様、こんにちは。「平賀美術倶楽部」の平賀です。

建物(ブルックリン、モンマルトル)に引き続き、人工物を捉える技法『描きたい対象を四角い箱に入れる』の第3講をご紹介します。
今回のテーマは、静物デッサンの定番である「ワインボトル(瓶・器物)」です!



1. 全体が収まる箱を作り、中心線を入れる

まずはワインボトルがすっぽり収まる四角い箱を画面上に作ります。
今回のボトルの比率は【幅(横)1 : 高さ(縦)4 + 少し】です。 この「少し」の部分を正確に測るのは難しいため、「ほんの少し足す」という大まかな目測で十分です。ミリ単位の誤差は完成時の印象に大きく影響しませんので気楽に捉えましょう!

箱を描いたら、器物デッサンで最も重要な「中心線」を一本引きます。

瓶の測量

左右対称の瓶や器物を描く際は、この中心線がすべての基準になります。



2. 形の変化点と「楕円」を捉える

中心線が引けたら、肩の傾斜やラベルの位置など「形が変化するポイント」を探していきます。ここでも前回解説した「およその目測」が役に立ちます。

測量

💡難関!「楕円」を描くときのポイント
器物を描くうえで最も難しいのが、瓶の口や底、ラベルに見られる「楕円」の表現です。

・目の高さと楕円の関係: 目の高さと同じ位置にある円は「直線」に見え、目から下(遠く)へ離れるほど「ふっくらした正円」に近づきます。今回のボトルでは、瓶の底が最も丸みの強い楕円になります。



・カーブの描き方: 二次関数(放物線)のように緩やかなカーブを意識し、見えない向こう側へ自然に回り込むように描きます。


✖ NG例: 頂点が尖る/両端が急カーブになる/カーブの頂点が平ら(面接触)になる




ここでも中心線と直交する「十字の補助線」を入れ、上下左右が自然な対称になるよう整えていきましょう。



3. 先入観を捨て「トーン(明暗)を図形」としてパズル移動する

下書き(H鉛筆)の補助線を整理したら、いよいよ鉛筆(4B)で描き込んでいきます。

瓶デッサン

💡初心者がハマりやすい罠と解決法
「白ワインの入った透明な瓶を描こう」と強く意識しすぎると、先入観が邪魔をして描けなくなってしまいます。
そうではなく、『さまざまな濃さ(トーン)の図形の組み合わせ』だと割り切ってみてください。 明暗をひとつの「面(図形)」として捉え、パズルのようにはめ込んでいくことで自然と立体感が生まれてきます。

当教室では、「一番暗い図形(トーン)を最初にガツンと描き、それを基準にして周囲のトーンを埋めていく」方法をおすすめしています。基準が定まるので、途中で迷わずに立体感を出すことができますよ!



おわりに

1. ボトルがすっぽり入る箱を作り、中心線を引く



2. 中心線と直交する「十字の補助線」を入れ「楕円」を捉える



3. 明暗を「図形のパズル」として描き込む



このステップを押さえれば、ガラス瓶の美しい透明感や立体感もバッチリ表現できます。



ちなみに……このワイン、デッサンを描き終えた後にチビチビ飲むのを何よりの楽しみにしていたのですが、完成した時には妻とお義母さんにキレイさっぱり飲み干されていました(笑)。
描き終えた達成感と、少しの切なさを噛み締めつつ(笑)、次回も楽しく上達できるコツをお届けします!

平賀美術倶楽部 平賀太朗

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