【東京/大人の絵画教室】講師作品
前回まで、多くある日本のアルプスのうちの一つ、北アルプスの絵をお見せしましたが、今回は海外のアルプスの絵を紹介します。
モチーフは、スイスにあるアイガー・ユングフラウです。
「ユングフラウ」はドイツ語で「アルプスの乙女」という意味です。
確かにハイジが住んでいそうな風景ですね☺️
この絵は透明水彩ではなく、ガッシュという不透明水彩絵具を使用しました。
ポスターカラーでもOKです。
透明水彩が、明るさを残しながら徐々に暗く描き進めるのに対し、ガッシュは暗い色から徐々に明るく起こしていく描き方です。
透明水彩とは逆の手順ですね。
アクリル絵具や油彩もガッシュと同様の手順です。
工程① 山の中腹
最も暗い所から着彩。山の中腹を全体的に塗る。
シェンナ(少)+コバルト(多)+ビリジャンなど。
工程② 山頂までの山
この部分の最も暗い色を影の中全体に塗る。
シェンナ(少)+コバルト+セルリアン。
工程③ 手前の草原、木
草原の中の最も暗いグリーンを目安に色を作り、全体に塗る。木も同様。
コバルト+クロームグリーンなど。
工程④ 山の中腹
暗部の中を仕上げる。工程①の暗いベースを残しながら、
影の中の雪、陽の当たる暗いグリーン、土、岩肌などを加筆する。
シェンナ、ブルー系、グリーン系、ホワイトなど
工程⑤ 山頂までの山、左奥の山、家
工程②の暗いベースを残しながら、影の中の雪を加筆する。
陽の当たる岩肌や残雪は暗いベースを塗る。
シェンナ、コバルト、ホワイトなど
明るい家の屋根や壁にも暗いベースを塗る。
工程⑥ 草原、木
最も明るいイエロー(菜の花?)以外の明るいグリーンを入れる。
レモンイエロー、クロームグリーン、シェンナ、ホワイトなど
工程⑦ 中腹の山を仕上げる
陽の当たっている残雪や明るいグリーン部分を入れる。
グリーン系、ホワイトなど
グレーが必要であれば、ホワイトを水で少し薄めて塗るか、シェンナ+コバルト+ホワイトを使用する。
工程⑧ 山頂までの山、左奥の山
陽の当たっている最も明るい部分の残雪を入れる。
ホワイトなど
工程⑨ 仕上げ。草原、木、家、空
これで完成です。
空はブルー系にホワイトを混色し、山際まで塗って山の形を表します。
家は、アクセントとして屋根を赤くするなどの絵づくりをしてもよいのですが、あくまでも山が主役なので、控えめが望ましいです。
筆はナイロンの平筆を使用しましょう。
基礎コースは透明水彩が主ですが、自由制作コースではガッシュ、アクリル、油彩、パステルも生徒さんの希望に応じて教えています。
ブログでも、これらの画材を使用した絵を今後紹介したいと思っています。
平賀太朗
〔東京の絵画教室/平賀美術倶楽部:水彩画、油彩画、アクリル画、パステル画、デッサン、その他様々な特殊技法が学べます。入会金無し。初日から手ぶらでOK。初心者のかたから経験者のかたまでお気軽にお問い合わせください。〕
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