【東京/大人の絵画教室】講師作品
昨日のブログでパリのテルトル広場のことに少し触れましたが、画像の絵は、授業用に過去に描いた透明水彩画です。
テーマは『着彩手順』です。
カラフルな色が散りばめられた風景が、逆光だった場合の描き方です。
まず、形どりですが、パラソルの位置を決め、水平線を引き、上下に画面を分割します。
※鉛筆H使用
次に、中央にある塔を描き入れ、これを基準に塔の幅や高さを定規がわりに外側へ描き足していきます。
人物は複数人を塊で捉え、その塊をさらに分割していきます。
大まかに捉えた形を具体的にしていきます。
線の太さと筆圧を駆使して形に生命を与えます。
※鉛筆4B使用
線については7/9のブログに書いてあります。
着彩ですが、固有色(そのものが持つ色)を描き入れてから、影の色を重ねています。
明暗のある風景(特に人工物)は【グリザイユ技法】といって、先にインディゴやペインズグレーのような影の色で日陰を着彩し、モノクロ写真のように立体感や奥行きのある風景に仕上げてから、固有色を重ねていく方法があります。
教室ではグリザイユ技法を推していますが、例外があります。
それが本作のモチーフです。
逆光で影が多い風景なので、特に影色の濃度が強い箇所には
「後から入れた固有色が反映されない」「固有色の濃度調節が難しい」といった問題があり、生徒さんにとってはグリザイユ技法では描きづらいモチーフが稀にあります。
ちなみに写真では色味がやや大人しかったので賑やかにしました。
同系色や反対色(補色)を隣接させ、リズミカルにパラソルや服装の色を変更させています。
このようなゴチャゴチャした群像などは、
・4Bでザラザラした線を多めに入れる
・小さな暗い点を多く入れる
・白くチラチラと塗り残す
で、なんとなくそれらしく見えてきます。
この「なんとなく」が、絵に奥深さを感じさせるので、いい加減に描いているわけではありません。
色も暗い点も『大小、粗密、濃淡』のリズムを守れば必ず絵になります。
ブログを書いていて、この風景の手前のカフェに入ったことを思い出しました。
ちょっとワイン買いに出かけてきます。
平賀太朗
〔東京の絵画教室/平賀美術倶楽部:水彩画、油彩画、アクリル画、パステル画、デッサン、その他様々な特殊技法が学べます。入会金無し。初日から手ぶらでOK。初心者のかたから経験者のかたまでお気軽にお問い合わせください。〕
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