【東京/大人の絵画教室】水彩絵具①
透明水彩絵具について、、、
水彩絵具には、透明水彩、半透明水彩、不透明水彩があります。
水彩絵具は色の粉だけでは紙に定着しないため、アラビアゴムという糊を混ぜて作られています。(砂糖も少量入っているとか)
顔料と糊の混合比で、透明か不透明かに分けられます。
・透明水彩 →顔料(少)アラビアゴム(多)
透明度が高く、下の色の影響を受けるセロファン効果。
・不透明水彩→顔料(多)アラビアゴム(少)
顔料が多い分、下の色に対しても隠蔽力が高い。
小学校の時に皆さんが使用していた絵具は半透明水彩で、子供でも扱いやすいように選択されています。
ちなみに同じ水彩でも、乾くと耐水性になるアクリル絵具は、アラビアゴムではなくアクリル樹脂が混合されています。
平賀美術倶楽部では透明水彩をよく使用しますが、今回のブログは絵具メーカーの紹介です。
現在教室ではクサカベを使用していますが、この商品は
『花を描くためにも有効な発色の良いもの』
として開発されたことを私の師匠から聞いたもので、発色と絵具の伸びが良く、比較的扱いやすい絵具です。
クサカベは、古巣の小学館アカデミーで長年使われてきたものですが、平賀美術倶楽部として独立し、絵具の研究が必要と考え、ホルベインやターナーなども試みてきました。
その中で最も感動したメーカーが2社あります。
ひとつは水彩絵具の最高峰、ドイツのシュミンケ社ホラダムです。
(上記の商品は後から好みの色をはめられるように12色セットになっています)
やはり発色が素晴らしい!にじみ幅も広く、粉っぽさが全くない!
顔料の質や粒子の細かさ、糊(バインダー)も良質なのでしょう。
固形でも水にすぐ溶けて筆への含みも素直です。
透明水彩は、チューブタイプ(生)をパレットに出してから水分のない状態を作るのですが、乾燥状態でも表面が光って見えるのが画像でわかりますでしょうか?
(画像はあらかじめ充填された出荷時の商品)
次回紹介する春蔵絵具もそうですが、どちらも光っています。
良質なバインダーの影響もあると思いますが、光沢のある絵具のメーカーは信用してもよいと感じています。
シュミンケの絵具はチューブタイプもありますが、固形絵具(ハーフパン)の場合、3〜5ヶ月の期間、4回に分けて余分な水分を蒸発させています。
1色のハーフパンを、良質な素材で、これだけの手間を費やし製造されているシュミンケホラダム、なかなか簡単に手が出ない価格となっていますが、プロの水彩作家が愛用している理由が深く頷けた出会いでした。
次回はもうひとつオススメのメーカー、春蔵絵具を紹介します。
平賀太朗
〔東京の絵画教室/平賀美術倶楽部:水彩画、油彩画、アクリル画、パステル画、デッサン、その他様々な特殊技法が学べます。入会金無し。初日から手ぶらでOK。初心者のかたから経験者のかたまでお気軽にお問い合わせください。〕
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