【デッサンのコツ】鉛筆の筆圧を覚える――4週目の課題「猫の毛並みと立体感」

query_builder 2021/05/05
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猫デッサン

皆様、こんにちは。「平賀美術倶楽部」の平賀です。

花に続いて、動物の中でも特に高い人気を誇るのが「猫」のモチーフです。今回は、当教室の「初心者コース」で実際に取り組んでいただいている4週目の課題をご紹介します。

今回の課題テーマは、デッサンの基礎となる『鉛筆の筆圧を覚えること』です。
当教室のカリキュラムでは、形どりの本格的な課題は9週目に行うため、この段階ではトレース(転写)であらかじめ大まかな形を写した状態からスタートします。
通常、デッサンでは鉛筆の線の太さを「細・中・太」の3段階に使い分ける必要がありますが、今回は『筆圧を覚える』という目的に徹底するため、主に「太い線」を使用し、筆圧を3段階にコントロールしながら仕上げていきます。




1. 4B鉛筆で作る「最大筆圧」の土台

この課題では4Bの鉛筆を使用します。描き進める順番として、まずは画面の中で最も暗い箇所から、最大筆圧(紙の目がつぶれるくらいの強さ)で描き入れ、そこから徐々に「中筆圧」→「小筆圧」へと移行していきます。

猫デッサン

上の画像2枚目は、その「最大筆圧」のみを施した段階の行程です。これだけでも、すでに猫の立体感や形がしっかりと現れてくるのが分かりますね。

ちなみに、鉛筆の「太い線」は画面に柔らかい質感を生み出してくれるため、動物の体毛を表現するのにも適しています。 芯を太く使うコツは、鉛筆を45度に寝かせて持ち、サンドペーパーで削って「ノミ型(門松のような形)」にすること。そのままの角度で線を引くと綺麗な太い線が出ます。逆に、芯の側面(エッジ)や先端を使えば、中〜細い線も描き分けることができます。



2. 猫の毛並みを表現する「4つの要点」

筆圧の強弱をコントロールすることに加え、リアルな質感を出すためのポイントが4つあります。

* 毛並みに沿って線を入れる: 毛の流れを意識して線を重ねることで、猫の持つ自然な立体感が生まれます。



* 1本1本、紙から芯を離して引く: 芯を紙につけたまま往復させて塗りつぶしてしまうと、質感が「ぬめり」のようになってしまいます。毛並みを表すときは、1本引くごとに必ず紙から芯を離すようにします。



* ところどころに隙間(白)をつくる: びっちり描き込まず、あえて紙の白を少し残す隙間を作ることで、ふんわりとした体毛の軽さが出ます。



* 縞模様の輪郭をきっちり揃えない: モチーフの猫ちゃんをよく観察してみると、縞模様は綺麗な直線ではなくギザギザとしています。輪郭をきっちり揃えて分断してしまうと、絵全体が硬くなってしまうので注意が必要です。


猫写真

3. なぜ「最も暗い箇所」から描き始めるのか?

カラー写真を観察する際、少し目を細めて見てみると、色の違いではなく「暗さの差(トーン)」が見えやすくなります。もし分かりづらい場合は、白黒コピーをするか、スマートフォンのカメラのモノクロ効果を使ってみるのもトーン確認の良い練習になります。


デッサンで淡いトーン(薄いグレー)から描き始めてしまうと、最終的に一番暗い黒まで辿り着くことができず、全体的にボヤけた「眠い絵」になってしまうケースが多々あります。 最初に最大筆圧で「最暗部」をバシッと押さえておくことで、そこが明確な基準(モノサシ)となり、中間のトーンの調整が劇的にやりやすくなるのです。
この「一番暗いところを先に決める」という考え方は、例外こそありますが、透明水彩などの他の画材でも大いに応用できる重要なハックです。



あとがき

今回の参考作品は、生徒様に要点を分かりやすく強調するためにあえて荒々しいタッチで描いたため、少し野生味あふれる強そうな猫様になってしまいました(笑)。

教室では4Bの鉛筆で暗さを出していますが、太い線を引く際に圧力が分散して薄くなってしまう場合は、硬いテーブルの上で描くか下敷きを敷き、芯のエッジにやや負荷をかけると濃く描くことができます。どうしても手に力が入らないという生徒様には、5Bや6Bの柔らかい鉛筆をおすすめしています。

「この基礎を学んだ後、生徒様たちがどんな風に応用してくれるだろう?」と、皆様の愛猫の作品に出会えるのを今からとても楽しみにしています。 心優しい生徒様ばかりですから、きっと栄養バランスもしっかり考えられた、育ちの良い可愛い猫ちゃんたちとご対面できること必至ですね。

平賀美術倶楽部 平賀太朗

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